こんにちは!Sunnysideです。
タイ旅とバンコク街歩きが大好きで、夫と2人の子どもたちとタイ国内を色々と巡り、77県中76県を訪れました。
今回は、ルーイ県のピーターコン祭りの体験記。実際のお祭りの様子を前後編でお届けします(2022年参加)
タイでは年間を通じて様々なお祭りが行われますが、その中でも群を抜いてユニークなお祭りが、タイ東北部ルーイ県ダーンサーイ村で行われる「ブンルアン ピーターコン祭り」。
村中の人たちがピー(精霊)の仮面を被り、町中を練り歩くこのお祭りの一体感は、他にはない楽しさと魅力に満ちています。
私が参加したのは、2022年の本祭と、その翌日の後日祭の2日間。
場所が遠いためか、なかなか情報が少ないこのお祭り。
この記事では、実際にどの場所でどんなことが行われているか、本番のお祭りの様子などを詳しく紹介していきます。
気になっている方は、今年こそダーンサーイ村へGo!
この記事では、実際に参加した際の記録をそのまま綴っています。
ピーターコン祭りとは何か?行き方は?宿は?などをパッと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
\2023年開催決定/
ブンルアン ピーターコン祭りは2023年6月23日(金)~25日(日)
ピーターコン祭りの全体スケジュール
タイ国政府観光庁HPによると、ピーターコン祭りのスケジュールは以下のようになっています。
1日目(前日祭)
04:00
- 特別行事、プラ・ウパクートへの呼びかけ&ポーンチャイ寺院からムン川&ソーク川までの行列
06:00
- ポーンチャイ寺院前にて僧侶への托鉢
08:30
- チャオポークアンハウスにてバイシー(精霊召喚)の儀式
10:00
- ポーンチャイ寺院にて、文化セレモニー
- ケオアサ通りにピーターコーンパレードと衣装コンテストのグループが集合
- ダーンサーイ市役所前のステージでパフォーマンス
- ポーンチャイ寺院にて、有名アーティストによって描かれたマスクフェスティバルを開催(初日)。
2日目(本祭)
10:00
- ダーンサーイ市役所前にて、グランドオープニングセレモニー
- パレードの列は、ダーンサーイ市役所前からポーンチャイ寺院に移動
- ポーンチャイ寺院にてマスクフェスティバルを開催(最終日)
13:00
- ダーンサーイ市役所前にてステージ・パフォーマンス
- ピーターコーン・コンテスト (ファイナル・ラウンド)
15:00
- チャオポークアンハウスにてバイシー(精霊召喚)の儀式
15:30
- チャオポークアンハウスからポーンチャイ寺院に神様を移動する儀式とバンブーロケットの打ち上げ
- ポーンチャイ寺院のワンウェーン桟橋にて、ピーターコンマスクの廃棄儀式
19:00
- ポーンチャイ寺院にて説法
3日目(後日祭)
04:00
- ポーンチャイ寺院にて13回連続説法(※ピーターコーンの踊りはありません)
こちらのスケジュールと、下に続く記事と見比べながら、流れをつかんでみてください。
夜行バスとトラックでダーンサーイ村へ
ピーターコン祭りが行われるダーンサーイ村までは、飛行機か長距離バスなどで訪れる事になります。
今回は夜行バスで行ってみることにしました。
バスの所要時間は、休憩を挟みながら約8時間半。
ルーイ県のあるタイ東北部行きのバスは、モーチットにあるバンコク北タイバスターミナルから発着するものがほとんどです。
バスのチケットは、出発日の1か月前から購入できます。
購入にあたっては、乗客全員のパスポートが必要になります。
今回は、タイ国営バス会社トランスポート株式会社(ボーコーソー)、通称999(ガオガオガーオ)のバスを利用しました。
バスは夜8時頃に出発。車内はエアコンが効いていますので、防寒着を用意して乗りましょう。
トランスポート社の夜行バスの場合、23時過ぎに1度休憩を挟みます。
バスのチケットの下の部分が切り離せるようになっており、休憩地ではこの半券でクイッティアオ(麺)などの料理が1杯無料で食べられます。
夜食を楽しみたい方は、チケットを忘れずに持って降車しよう!
移動中は途中休憩以外、基本的に車内は暗くなります。子供たちはぐっすり眠っていました。
着いたのは、早朝といえないほど朝早い4時半!
さすがに時間が早すぎるのか、ルーイのバスターミナルは閑散としていました。
待っていたのは年季の入ったトゥトゥク1台。
運転手さんに「ダーンサーイ村まで行きたい」と伝えたら「OK!」と快諾してくれたけど、ダーンサーイ村まではバスターミナルから車で更に1時間半。
これで行くのは無理なのでは…と不安になります。
が、さすがにそこは大丈夫。運転手さんのご自宅?に立ち寄って、ピックアップトラックを出してくれました。
荷台に人を載せて走るのはどうかと思うけど、ここはタイランドと割り切りました。
ちなみに、これまで多くの場所で夜行バスを利用しましたが、着いた先のバスターミナルに移動手段が全くないということは1度もありませんでした。
行けばたいてい何とかなります。
ルーイ県の山道を登ったりおりたりすること1時間半。ようやくお祭りが開催されるダーンサーイ村に着きました。
トラックの運転手さんには、最初にお宿に寄って荷物を置かせてもらってから、お祭り会場まで連れて行ってもらいました。
ピーターコン祭りのパレードやパフォーマンスは、主にダーンサーイ市役所前のメインストリートで行われます。
ピーターコン博物館近くの交差点で車を降りると、ちょうど入り口になっていました。
オープニングセレモニーは朝10時からですが、このときはまだ7時半頃だったので、休憩がてら朝ごはんを食べることに。
ちょうどメインストリート入り口の反対側に食堂があったので、入ってみました。
カノムチンと呼ばれるそうめんの様な麺にスープをかけるシンプルな料理で35バーツ(約140円)。
大鍋には魚・鳥・豚の三種類のベースのスープがありました。
ピーターコン祭り・会場の様子
お腹も温まって元気が出たところで、早速お祭り会場へと向かってみます。
通りの街灯もピーターコン!
夜はどんなふうに道を照らすんでしょうね。
左右の屋台はピーターコングッズづくし。
バンコクではなかなかお目にかかれないものばかりで、思わず色々買いたくなってしまいます。
どこにつけて行けばいいのか迷う、ピーターコンのピアス!
ピーターコン祭りに実際に訪れてみて最もワクワクしたのは、ピーターコンの仮面を被るダーンサーイ村の人たちの素顔。
準備で緊張した面持ちの子供たちや、ノリノリで一緒に写真に写ってくれるおじさま様たち。
お祭りの舞台と舞台裏を両方見ている様で、飽きることがありません。
不釣り合いなほど大きな仮面を被る女の子。
お祭りが行われる通りの奥には、これからパレードに向かう山車がたくさん待機していました。集落ごとに山車と仮装のテーマを決めて、パフォーマンスを競うようです。
オープニングセレモニーは、ダーンサーイ市役所前の会場で行われます。会場にはテント幕が張られた観覧席が用意されていました。
私が参加した年は、座席の事前購入はありませんでした。
子供たちのために早めに席を確保して座っていましたが、開始時間まで間があるので、待ち時間対策はした方がいいかと思います。
開始時間が近づくと、通りは人でぎっしり!
ピーターコンのパレードが始まった!
いよいよパレードが始まりました!
パレードの先頭は、タイの伝統衣装を着た方たちが登場。パレードの列は、ゆっくりゆっくり進んでいきます。
先導役の少年少女たちの行進。タイの衣装も色々あって面白い。
そしていよいよ、各集落の山車とピーターコンの群れのパレードが始まりました。
これが、芸大の学祭みたいな素晴らしい作品の集まりばかりで、どの集落の行列も圧巻!
中にはこんな変わった仮面も。
子供たちも車に乗ってパフォーマンスします。
しばらくしてくると、通りはありとあらゆる仮面を被った人の群れで大渋滞!
ただずっと見ているのももったいないので、私たちもピーターコンの群れに突入。
怖いのかカワイイのか判断に迷うピーターコン達に、子供たちがつかまってしまいました。
ピーターコン祭りは誰もが参加者!一緒に歌って踊って行進しましょう。
人が多すぎてあっという間にはぐれてしまうので、特に子供からは目を離さないように。
万が一はぐれたときの集合場所を決めておいた方がいいと思います。
ピーターコン祭り・おすすめ休憩スポット
パレードは、集落ごとにテーマを変えて登場するので、ずっと見ていたくなるけれど、さすがに長時間たくさんの人に揉まれて子供達も疲れてきました。
すっかりお疲れで営業時間が終了した、おチビのピーターコン。
この日は幸い曇っていたのでまだ良かったけど、6-7月のタイ東北部はまだまだ暑い!
水分持参は必須!水分が足りなくなったらメインストリートにあるセブンイレブンや、屋台などで調達しましょう。
タイのお祭りでいつも困るのが、休憩所とトイレ。
周囲をぐるっと回ってみましたが、メインストリートを挟んで市役所の反対側にある、学校のグラウンドが休憩によかったです。
屋台に紛れて入り口が分かりづらいけど、その分、人があまりいなくて休憩しやすかった!
ここのグラウンド、広くて木陰もあるので一息つくことができました。
トイレと水場があるのが助かります。涼を求めて佇む子供のピーターコンが可愛い。
出番待ちの少年たちが休憩しているのを見ながら、屋台で買ったガイヤーンやビールを片手にランチしました。
カフェで休憩したい場合は、メインストリートの入り口付近にお店が何軒かあったよ。
ちょっと休んで子どもたちも回復してきたので、午後はお寺で儀式があるとの情報をもとに、移動することにしました。
お寺で繰り広げられる宗教儀式とロケット祭り
ワット ポーンチャイとピーターコン博物館が、お祭りの入り口と市役所の間の辺りにあります。
ピーターコン博物館の方にあるモニュメント
お祭りの境内を囲むように屋台が並んでいました。こちらには、子供が遊べるようなゲームの屋台もありましたよ。
境内では、出番を終えた村の人たちが、休憩したり踊っていたりして、メインストリートとはまた違った楽しさがありました。
ピーターコン博物館の入り口では、暦年?の仮面たちが勢ぞろい。
そして入り口には、仮面を好きに絵付けできるスペースがありました。
お面は周辺の屋台で200バーツ程で売っています。
ちなみに、実際にかぶれる大きさの仮面の方は、本祭当日に絵付けができるような場所はみつかりませんでした。
前日祭の時には、そういったことができるお店もあるようです。
ピーターコン博物館の中には、仮面と衣装や、歴史が書かれたパネルなどが展示されていました。
お祭りの時は本物が見られるので、わざわざ訪れなくてもいいかもしれませんが、中はエアコンがきいているので、休憩がてら寄ってみてもいいと思います。
ピーターコン博物館の周辺にトイレもありました。こちらは利用者が多かったです。
そして午後3時頃、お寺の周辺で儀式が始まりました。
こちらの神輿はお手製のロケットで出来ている様です。お神輿は午後3時頃にお寺を出発して、別の場所に移動した後、4時頃に戻ってきました。
戻ってきたお神輿は、お寺の周りを何周回ります。お神輿の上にいる人が、縁起物を投げてくれました。
たくさんの人がキャッチしたり、落ちたものを拾っていました。中には1バーツが入っています。
そのあと、お坊さんが乗ったお神輿も登場。腰に鈴をつけた人達が大声を張り上げながらお神輿を大きく上下にゆすっていきます。
お坊さんの腰や首は大丈夫なのか心配になってくる激しさ
初めて見る類の宗教行事だったので、とにかく新鮮で面白かったです。
この大騒ぎが終わるころ、空に何筋か煙が上がっていました。
何かと思って周りを見ると、屋台で売っている花火をあげている人がいました。木の枝にロケットをひっかけて、着火するようです。
「筒を手で持って、火を噴いた瞬間に放すこともできるよ」と教えてもらったけど、絶対正しい使用方法じゃないと思う
怖いもの見たさで、一度手に持ってロケットを発射させてみました、ドキドキ。
それなりに熱かったので、絶対人には推奨しません。
ロケットは、周辺の屋台で販売していました。こんな手作り感溢れるロケットは、日本ではそうそう打ち上げできないので、やってみるのも面白いかと思います。
また、お寺の奥の場所の辺りで、より本格的なロケットの打ち上げもしていました。
地上から打ち上げるものと、発射台を使うものと、3か所くらいの場所から次々と打ち上げていました。
雨乞いのために空に打ち上げられるロケット。
ときには、不発になって落とされるロケットも。
安全面は気になるところですが、発射台から10メートルと離れていない間近な場所からロケットを見られるのはタイならでは。音と煙の迫力に圧倒されました。
ワット ポーンチャイのお神輿と、このロケットの打ち上げを見られたことで、ピーターコン祭りが単なるパレードだけではなく、タイの宗教行事としてしっかりと記憶に残りました。
後半に続きます。